第39回勉強会

7月16日に開催された第39回勉強会は、SEALDsやSEALDs RYUKYUの中心メンバーとして活躍している元山仁士郎さんを招いて、SEALDsの活動を中心に、「私にとって民主主義とは」を語っていただきました。

沖縄県宜野湾市で生まれ育った元山さんにとって、戦争の記憶や米軍基地は身近にあるものでした。ただ当時は、反基地運動に対して、声をあげても変わらないと冷めた目で見ていたそうです。

2011年に上京し、東日本大震災が起こります。この後、脱原発運動が盛んになりますが、これが元山さんと社会運動との出会いでした。

前身のSASPL(Students Against Secret Protection Law/特定秘密保護法に反対する学生有志の会)を経て、2015年5月3日、SEALDs(Students Emergency Action for Liberal Democracy – s/自由と民主主義のための学生緊急行動)が立ち上げられます。8月15日にはSEALDs RYUKYUも誕生しました。

安保関連法に反対する国会前でのデモは、従来のデモとは異なる若者らしさ溢れる新しいスタイルでマスコミにも注目され、社会に大きなインパクトを与えました。この2015年夏の動きについて元山さんも、「学者や上の世代へ問いかけ、世代を跨いでつながることができた」と述べました。

そして2015年12月20日、SEALDsや「学者の会」、「ママの会」など安保法制に反対する市民団体の呼びかけにより、市民連合(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)が結成され、先の参院選では野党共闘を掲げて戦いました。

野党統一候補の擁立は、当初、不可能と思われる様相を呈していたそうですが、最終的には32全ての一人区において野党統一候補の擁立を実現し、そのうち11人が当選するという成果をあげました。ただ、20代の投票率が20~30%と依然として低かったことについては、「この数値だけをみるとSEALDsの活動は成功したとは言えないかもしれない。しかし、これからの世代に対して、何か思うことがあったら声をあげることができるという姿勢を示すことができ、何らかの種をまくことができたのではないか」と語りました。

元山さんの若さと活力に満ちた話に刺激され、参加者からも沖縄問題や若者の意識・考え方について多くの質問・意見が出され、大変有意義な勉強会となりました。