第30回勉強会開催、「戦後70年夏の日中台」

10月17日、第30回勉強会が開催され、拓殖大学教授で当会会員の岡田実さんから、「戦後70年夏の日中台」をテーマにお話しいただきました。

戦後70年の節目にあたる今夏、安倍談話、中国及び台湾での軍事パレード、安保法制と、日中台関係に大きなインパクトを与える出来事がありました。これらをめぐって、また、ご自身の今夏の中台訪問での見聞も併せて、日本と中国、日本と台湾、中国と台湾の3つの観点からお話しいただきました。

日本と中国については、八王子市と泰安市の友好交流関係の活動の一環として今夏行われた泰安市学生の八王子市でのホームステイの様子について紹介し、「学生の日本観に変化があったことは確か。ただ、今後はこうした交流活動に若手、特に日本側の若者の参加が望まれる」と指摘。また、安倍首相の戦後70年談話に対する中国の反応については、「中国のメディアは『直接のお詫びを避けた』と評し、また、外交部や有識者は今後の『実際の行動』を注視するとコメントしている」と述べ、「少なくとも中国からは積極的に支持される可能性はない」との見解を示しました。

一方、安倍談話に対する台湾の反応については、「台湾、韓国、中国など、隣人であるアジアの人々が歩んできた苦難の歴史を・・・・・・」との談話の下りに関し、台湾のメディアは「台湾を国の並びに置き、しかも韓国と中国の前に置いた」と報じたことを紹介しました。

最後に、中国と台湾の関係について、今年1月以降の台湾海峡をめぐる動向と来年1月に実施される台湾総統選挙の動向を紹介。台湾としては今度も「現状維持」を図るであろうとの見方を示しました。

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