第22回勉強会開催、「私は中国が好き」

1月17日、第21回勉強会が開催され、山梨県日中友好協会理事長の神宮寺 敬氏から、「私は中国が好き」をテーマにお話しいただきました。神宮寺さんは、これまで多くの中国の若者をホームステイとして受け入れる等、進んで交流の道を切り拓いて来られ、中国の人達からも深く敬愛されています。

通信兵として日中戦争に従軍し、上海で終戦を迎えた神宮寺さん。まずは自らの戦争体験について語りました。「軍隊教育では『右向け右、左向け左』を徹底的に訓練された。当時はなぜこればかりをやらされるのかと不思議に思ったものだが、後になって考えてみれば、戦場で敵に突っ込んでいくためには自分の頭で考えていてはいけない。上官の命令を受けたら体が自然と反応する、そういった人間をつくるためのものであった。いま、このような教育は絶対に行ってはならない。戦争は地震や津波などの自然災害と違い、防げるものだ」と述べられました。

1980年代後半からは中国国際放送局(CRI)日本語部の研修生をホームステイとして受け入れてきました。「これまでたくさんの研修生を自分の『子ども』のようにして預かってきたが、これを通じて、日本と中国の生活・風習の違いを多く知った。そして、中国人の中にもいろいろな人がいて、いろいろな習慣があることを。人と人の付き合いは相手のことを知ること、尊重することが大切で、自分が良いと思ったことを押し付けてはいけない。」

神宮寺さんは毎年1回、家族といっしょに中国の「子ども」たちに会うために訪中しています。「中国の好きなところはどこかと問われれば、『みんな好き』と答える。中国を好きという気持ち、それと信頼関係、これが私の日中交流の根源。一本の絹糸も何本かとより合わせるとその数以上に太く強いものになる。これと同じように、私は家族、そして多くの人と糸をより合わせて太く強い日中関係をつくっていきたい。」と語りました。

勉強会のあとに開催された新年会では、2015年も日中関係は厳しいものになるだろうとの見通しが示されながらも、会員一人一人が一本の糸となってできることをやっていこうとの思いを新たにしました。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。